雄山、剱岳(2日目)
2014年8月14、15日に剱岳に行ってきました。
とうとう剱岳の頂へ。今まで登ってきた山とはレベルが違いすぎる。
果てしない山への達成感とその後の地獄とも言える下山の記録。
夜は思ったより寒くなく、何度か風の音で目が覚めたくらいで
疲れをとるくらいの眠りにつくことはできた。
テントより顔を出すと昨日まで剱を覆っていた雲がなくなっているようだった。
登れると期待が持てた。
友人を起こし、朝飯を食べ4時に出発。
向かう道が分からず、それっぽい人の後を着いて行ったら間違っていることに気づき引き返す。
朝日が上がってきた。
この時までは穏やかな朝だった。
振り返ると自分たちが野営した剱沢が。
明るくなるにつれ美しい山が顔を出した。
5時30分ご来光。
もう帰っても良いかなと思えるほどきれいだった。
この時一服剱だった。
もう剱の山頂は見えるだろう。あれだろうと。言ってたのが手前の前剱だと知る。
前剱までの道のりもなかなか長くちと疲れが出てきた。
この辺りから先ほどまでの天気が嘘のように一変する。
ガスに包まれ、辺りの景色が一気に真っ白に塗られた。
そして強風が吹き始める。
山頂が見えず後どれくらいあるかも分からない剱の頂に行くのが若干怖くなってきた。
写真のような短い橋でさえ、ビュー!!ビューー!!と吹き飛ばされそうな風が吹き、渡るのがとても怖かった。
そしてその後のガケを横ばいで歩く。
落ちたら死ねるなーって場所がたくさんあった。
この辺で引き返した人がたくさんいたんだろうな。
登っていた人が少なくなりだしたのを気づいた。
自分たちはここまできたら行ったろうとう気持ちがまだなんとかあったため足を動かした。
そして遂に
カニのたてばい
ほぼ垂直の岩に足をかけ登る。
天候により人が少ないとは言え少々の渋滞ができていた。
それがまた下から見ると怖かった。
たまたまかここでは岩がガードされ強風が吹いておらず助かった。
しかし、足のかける場所が難しい場所があり、自分はかなりビビった。
このときみんな無事に登れてくれと自分も含めて本当に心配した。
こんなの落ちちゃう人もけっこういるんじゃなかろうかというレベルだった。
これをやりきると10分ほど登ったところに頂上があった。
つ、遂に、、
風がもの凄くあたりは真っ白けでなにも見えないが
涙がでるほどたどり着けたことに感動した。
そのときの写真がこれ
7時30分。めっちゃ笑顔。疲れもふっとんだ。
しかも友達の親父さんの看板がここにも置いてあり、なんだかうれしくなった。
30分くらいだろうか達成感にふけり下山を始めた。
この悪天候の中登ってきた強者が意外といた。
中には昨日の剱沢までの途中の道でへばってそうだった女性の方もいたりして驚いた。
そしてこれがこの先の最後の写真となる。。
この後カメラをぶら下げて降りる余裕もないほどの天候に見舞われる。。。
下山の道には、最大の難所、カニのよこばいがある。
ここは恐怖そのものだった。
かなりの崖を足をかける場所も見えないような感じで横に歩いていく。
それだけならまでしも暴風が吹き始める。風がどんどん勢力を強め、この難所で最大に。
風速30mくらいはあるんじゃないかと思われる中をびびりながら、次の人に
「こ、この下のココにぃ!!足場があるるうーーー!!」とか伝えながら必死に降りる。
綱を離したら下も見えないレベルの高さを真っ逆さまだ。
しょんべんちびりそうになりながらなんとかここを通過する。
このあとも長い道のりを下り剣山荘へ戻ってきた。
ここで超腹が減っていたので食事をすることに。
若い山小屋の人たちがメシを作ってくれた。
かなり生き返った。
そしてテン場へ戻ろうとすると大雨が降っているではないか!
カッパをテントに忘れ、パンツまでびしょびしょになりながら剱沢に戻る。
遠目でテントを張った場所を見るとなんか様子が変だ。
なんとテントたちが吹き飛ばされているではないか!!
なんとか友人のも含めてなくなってはいなかったがポールがナイロンを5カ所ほどやぶり
ぼろぼろになってしまっていた。
クフがーー!
しかし、友人はもっとひどかった。
この日のために新調したMSRの新品テントのボールが折れ、フライがかなりビリビリに破れていた。
おれはまだ笑うしかねーなと開き直っていたが
さすがにその友人は笑えていなかった。。
テン場で着替えてゆっくりしてから出発しようと思っていたが、
かなりの大雨で着替えもできずとにかく、びしょ濡れの荷物をザックに押し込み剱沢を後にすることにした。
帰りの荷物は軽くなる予定だったのに、水を吸い込み行きより重たかった。
このあと室堂まで雨はやまず、風は強風のままだった。
寒かったし、なにより足がしんどかった。
雷鳥沢を過ぎたところの登りの階段があるんだが、そこは地獄そのものだった。
辛いとは聞いていたけど想像以上。
これは覚悟がいります。
そしてなんとか室堂へ。
無事に帰ってこれて友人同士で
「ありがとう」
と自然に言い合いました。
そして、こんな過酷な状況を乗り切った経験は今後生きてく上での糧となるだろうと熱く語り合いました(笑)
それにしも剱岳、それは日本でも難関と言われるその名の通りの山でした。
by hikigrecord
| 2014-09-10 23:10
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